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愛のため。

第140章 約束。

久しぶりに
デートに出かける約束をした。
すごく楽しみにしていたのに。
…タイミングの悪い約束。

前回の秋のデート。
その日の直前に
彼の前に女の人が現れる。

今回また。


目の前に気になる女の人が現れると、
私にそっけなくなる。冷たくなる。
とてもわかりやすい。

前のタイミング悪いデートの時、
私の前で携帯ゲームをしだした。
気になる相手からの連絡を
気にしていた。
もちろん手も繋いでくれない。
…最低。心はもうすでにここには無い。
…なのに私の身体は求める。
最後だから思いっきり抱こうと思った?
私のために?心はないのに?

知ってる?
心がないこと、
ちゃんとわかるんだよ。
心がないのに抱かれても、
気持ち良くないんだよ。
辛いんだよ?
そんなデートなら、もういらない。


だから今度のデートも
違う人と行ってもいいよ、
私は念を押した。

私と行きたい?それは本心?
気になる人からそこに行きたい、
って言われたらどうするの?
行ってもいいよ。その人と。


この前のデートの時、
私はすごく楽しみにしていて。
心はなくても楽しかったけど
辛いデートになった。
あの日みたいな気持ちに
なるくらいなら、私は行きたくないよ。


だからお願い。
今度のデート、
私と一緒に行くのなら。
私だけを見ていてね。
どんなことがあったとしても。
他のことは全て忘れて。
その日だけでいいから。
私のことだけを見ていて。

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