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しずく

第1章 プロローグ

雨にはいろんな振り方があるのを知ってますか?

しとしと。

ぱらぱら。

ざーざー。


あと、音もなく、街を濡らすような雨。

雨のしずくは見えないのに、道も車も家も人も濡れる。



あれは、こんな雨の日だったね。

今も私は、覚えているよ。

あなたは、きっと、もう忘れたね。

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