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しずく

第2章 私の日常

「いらっしゃいませ、こんにちはー」

「お席が空くまで、少々お待ちくださいー」


忙しく、水の入ったコップをトレイに並べて、カウンターに運ぶ。

狭い店内には、待ち客がたまってきた。

急いでさばかなくちゃ。

ここは、ファーストフード店なんだから。

いかに早く、胃袋に食べ物を流し込むか。

それがお客さまのニーズ。

「お待たせしました。牛丼並、卵つきです。ごゆっくりどうぞ」

ごゆっくりなんかする人はいない。


せかせかせかせか。

この空間は、時間の流れが、異様に早い。

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