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寝取られ漂流記

第23章 21歳春

「茜ちゃん、ほんとにいいのかい?」
「まだそんな事言ってるの?ここまで来てやっぱり辞めるなんて言えるわけないじゃん」
「それはそうなんだけどさ」


あたしにカメラを向ける大和さんは、
何か複雑な表情をしていた。
まぁ、こんなお願いしたんだから当然と言えば当然かも知れない。


あたしはAV女優になる事にした。
晃佑はまだ大学生だからあたしが稼がないといけない。
大学中退のあたしにでも出来る仕事って考えて最初に浮かんだのがこれだった。


もちろん晃佑の許可は取ってる。
晃佑は相変わらずで、「茜がAV女優とか似あう」なんて言ってた。


大和さんに連絡を取った時は驚かれた。
今みたいに何度も確認された。
それでもあたしは意見を曲げなかった。
でもやっぱり少し怖い気持ちもあって、
最初の撮影は相手に大和さんを指名した。
そしてもう一人。


「晃佑君もほんとにいいの?」
「はい」


晃佑も一緒。
晃佑は別に男優になるわけじゃない。
あたしのデビュー作は「寝取られ物」って事らしくてその彼氏役だ。


つまり晃佑の前で他の男とする。
それを望んだのは晃佑だった。
高校生の時以上に変態の晃佑らしかったし、
それをあたしも受け入れていた。







これからもいろんな男とする事になる。
もしかしたらその男に気持ちが靡くかも知れない。
でもその度に晃佑に寝取ってもらおう。
晃佑なら寝取ってくれる。
そう信じてた。


だってあたしは、晃佑にしか飼い慣らせない自由気ままの猫だから。
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