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S×強気で恋になる

第4章 いじめたい

真一目線---

俺は外来をこなしながら、昼間の患者を思い出していた。単純骨折ではあるが、朝から昼まで我慢して同僚に抱きつかれた痛みで気絶。
笑ってしまいそうだった。
俺はゲイだ。よくイケメンとかワイルドとか言われるが、女には興味がなかった。興味あるのは男であり、強気な奴ほどいじめたくなる。そして泣かせて、屈服させて俺のものにしたい。ちょっと歪んだ性癖があった。

ドストライクだ。純平を見たときそう思った。
美少年とは彼のことだ。と言い切れるくらいの端正な顔立ち。少し流した茶髪も似合っていた。そして何よりあの強気な性格。我慢強さ。

俺のものにしたい。
泣かせてみたい。

俺の中で何かが動いていた。

帰宅する頃、彼の問診票を見返す。

オカヤハイツ1506

俺は苦笑した。
なんだ。俺の下の部屋じゃねーか。
あいつが左手で1人でイラついて過ごしてる。
そう考えただけで、ニヤついてしまう。
俺は真っ赤な愛車に乗って帰路へとついた。

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