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夏の秘密

第18章 二人だけの秘密



晴「どうした?」

夏「…」


その夜
夏は晴の部屋を訪れた
父の前では話せなかった話しの続きをす
る為だったが…


夏「…」

晴「夏?」

夏「…本気なの…本気で寮に」

晴「本気だよ、担任にもそう伝えた」

夏「…」

晴「もう少し先の話しだけど俺が出てっ
たら父さんの事」

夏「…嫌っ」

晴「父さんの事、頼…」

夏「ヤダっ…そんなの絶対にヤダ…」

晴「夏…わがまま言…!?」

夏「お願い…お願い考え直して…」


晴に抱き着き
泣きながら必死に訴える夏
その表情、言葉に思わず頷きそうになっ
たが
この決断を変える事だけは
出来なかった


晴「…夏」

夏「お願い…お願いだから…」

晴「…ごめんな…でもこれだけは…」

夏「好きなの!!」

晴「えっ…」

夏「お兄ちゃんが…お兄ちゃんが好き…
一人の男性として好きなの!!」

晴「夏…」

夏「…お兄ちゃん…好き」


目を閉じ
晴の唇に自分の唇を近づける夏
夏が自分と同じ気持ちだった事は嬉しか
ったが
この想いを受け止める事
受け止める事は…


晴「…くっ」

夏「お兄ちゃん?」


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