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夏の秘密

第18章 二人だけの秘密



夏「…」

晴「…夏」

夏「何も見えないでしょう…」

晴「えっ?」

夏「暗いから…暗いから私の顔も体も…
何も見えないでしょう…」

晴「…」

夏「だからお願い…今だけでいいから…
私を見て…私に触れてよ…」

晴「…夏、ダメだ…」

夏「お願い、そしたら忘れるから…」

晴「…っ」

夏「他の人じゃ嫌なの!!他の人じゃ…
初めてはお兄ちゃんじゃなきゃ…」

晴「…後悔しないのか」

夏「するワケない…ずっと…ずっと夢見
てた…この日がくるの…」

晴「…」


手を伸ばし
夏の頬に優しく触れた晴
目が慣れてきたとはいえ部屋の中は暗く
気配は感じていたが
これから自分がどうなるのか、何をされ
るのか
全く予想が出来なかった
そして…


晴「…夏」

夏「お兄ちゃ…んっ」

晴「…」


最初は優しく
途中から激しく夏にキスをした晴
初めてのキスにドキドキしながら夏は必
死に
晴の背中に腕を回した


夏「んんっ…ぁ…」

晴「…」


暗い部屋の中に
お互いの唇が触れ合う音
夏の荒い吐息だけが、いやらしく響いて
いた


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