テキストサイズ

夏の秘密

第18章 二人だけの秘密



夏「…」

晴「夏、早い内に風呂…あっ」

夏「停電?」


台風の影響なのか
部屋中、真っ暗になってしまった
懐中電灯を手にブレーカーのチェックを
したが
ブレーカーは落ちておらず
やはり停電のようだ


夏「どうだった?」

晴「ブレーカーは落ちてないし、停電み
たいだ、すぐ直ると思うけど…!?」

夏「きゃあぁぁ!!」

晴「雷だよ、大丈夫だって」

夏「…だっ…て…」

晴「相変わらずだな」

夏「…」


恥ずかしかったが
夏は昔から雷が苦手だった
最近になって少しは平気になっていたが
それでも
大きな音が鳴ると
怖くなり動けなくなっていた


夏「…!?」

晴「こうしてれば平気だろう?」

夏「…うん」

晴「…」


握られた手
部屋が真っ暗でお互いの顔は見えなかっ
たが
その手から伝わる鼓動に
晴も緊張しているのが伝わってきた


晴「…」

夏「…お兄ちゃん…ごめんね」

晴「何が?」

夏「私やっぱり…やっぱり無理だった…
お兄ちゃんの事諦められなかった…」

晴「…」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ