テキストサイズ

夏の秘密

第21章 看病



風太「38度9分、風邪だね」

夏「うぅぅ…頭痛い…」

風太「少しの辛抱だよ、もうすぐ高野が
薬持って来るから」

夏「…うん」


最初は37度
平熱より高い程度だったが
みるみる内に38度、39度になり
最終的には40度近くにまで上がってし
まっていた


総一郎「夏」

夏「あぁ…先生…」

風太「薬は?」

総一郎「持ってきたよ、あとお粥も」

風太「ありがとうございます」

総一郎「…」

風太「後は俺がやりますから、先生はも
うお帰りください」

総一郎「俺は保険医だ、夏を診る権利が
ある」

風太「でも先生、仕事があるでしょう?
後は俺に任せて」

総一郎「いやいや、ここは俺が」

夏「…」


看病するのは俺だとばかりに
二人はお粥、薬が乗ったお盆を取り合い
熱にうなされている
夏の事など
全く気づいていなかった


風太「先生!!!他に仕事、あるでしょ
う!!」

総一郎「お前こそ、今日は別の部屋で休
んだ方がいいんじゃないか?」

風太「俺は平気です、丈夫なんで」

総一郎「俺だって」

夏「うぅぅ…もうっ!!」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ