
夏の秘密
第22章 夏休み
総一郎「夏、ペンギンだよ」
夏「ペンギン?本当だ」
風太「夏、あっちでアシカショーやるっ
て」
夏「アシカ?見たい見たい」
総一郎と風太
二人にあっちこっち連れ回され
笑顔でいたが本当は相手に気を遣いすぎ
て
あまり
楽しめないでいた
夏「はぁ…」
勇助「夏、大丈夫か?」
夏「あはは…大丈夫だよ」
勇助「…」
せっかくの旅行
場の空気を壊さないように
夏は総一郎、風太、どちらに偏る事なく
平等に接していた
しかし…
総一郎「夏、あっち行ってみよう」
夏「えっ?あぁ、うん」
風太「…」
見せつけるように
総一郎は夏の腰に手を回し
夏の体を自分の方に引き寄せ離さなかっ
た
夏「…」
風太「先生、夏が困ってますよ」
総一郎「照れてるだけだよ」
風太「嫌だよな、夏」
夏「えっ?あっえっと…」
総一郎「教師なんだから引けよ」
総一郎「教師でも引けない時があるんだ
よ」
夏「ちょっと…二人共…」
