
夏の秘密
第12章 修羅場
総一郎「…好きなんだ」
夏「…」
総一郎「だから…!!」
夏「…」
涙に負けたのか
総一郎に想いが傾いたのか
夏は総一郎の唇に自分からキスをしてい
た
その行動がどんな意味を持つのか
夏も十分、理解していた
夏「…」
総一郎「…夏」
夏「本当にいいの?何も…何も出来ない
よ?」
総一郎「それでもいいよ、夏が側にいて
くれれば…」
夏「せん…んっ」
総一郎「…」
求め合うように
何度も深いキスをする二人
久しぶりのキスに息継ぎを忘れ、途中
息が苦しくなったが
それでも触れ合う事、キスをやめる事は
出来なかった
総一郎「…んっ」
夏「先生、もしかして辛いの?」
総一郎「…平気、我慢するから…」
夏「…」
平気なフリをしていたが
総一郎の体、表情は辛そうだった
夏は知らなかったが、あれ以来、総一郎
は
女性とも
自分でも一切、そういう事はしていない
だから夏と触れ合いキスしただけで
辛そうだった
夏「本当は辛いんでしょう?」
総一郎「…!?」
夏「…私がしてあげる」
