
夏の秘密
第14章 カラオケ
その夜
夏は勇助を元気づける為、ある行動に出
た
それで元気になるかわからなかったが
それが今、自分に出来る事は
最大限の事だった
夏「…」
勇助『もしもし?』
夏「もしもし、夏美です、今大丈夫です
か?」
勇助『…はい』
必死に考えた結果
夏は夏美として勇助の携帯に電話をかけ
た
連絡先を交換したものの
こうして連絡を取り合うのは今日が
初めてだった
夏「突然だけど明日、明日、空いてます
か?」
勇助『明日?』
夏「ちょっと嫌な事があって…スカッと
ストレス発散したいんです」
勇助『スカッと…』
夏「そういう時は私、カラオケに行くん
です、だから…」
勇助『…』
夏「行きませんか?カラオケ」
嫌な事があると
夏は晴と一緒にカラオケに行っていた
晴が行方不明になってからは
行けていなかったが
カラオケは昔からいいストレス発散法だ
った
だから思い切って
勇助を誘ってみたのだが…
勇助『…』
夏「もしもし?もしもし勇助さん?』
勇助『…悪いけど』
