
夏の秘密
第14章 カラオケ
勇助「ごめんね、力になれなくて…」
夏「…いえ…知らないなら仕方ありませ
んから…」
勇助「…帰ろう」
夏「…はい」
結局、収穫はなし
本来の目的である晴の事は聞いたし
もう夏美として勇助に会う理由はなくな
ったが…
夏「…」
勇助「夏美さん」
夏「…はい」
勇助「また…また会えますか?」
夏「えっ?」
勇助「夏美さんの気が向いた時で構わな
いから、だから…」
夏「…」
目的は果たした
もう夏美として勇助に会う理由はどこに
もない
さっきの事や適当な理由をつけて
今後、会う事は拒めば
いいのだが…
夏「…また…連絡します…」
勇助「本当ですか?」
夏「…はい」
会う理由も
必要も、もうないのに
夏は今後も夏美として勇助と会う約束を
してしまった
自分に夏美に好意を寄せる
勇助に…
