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乾いた空

第1章 一章





「あと少しで服が乾きそうだね。乾いたら、お家の近くまで送るよ。」



そう言うと、
少女は一気に暗い顔になってしまった。


「帰る家なんて無いよ。」



「え?」



「私には、
もう帰る家なんて無いんだよ。」



少女は遠い目をしていた。

自殺をする程、何かに悩んでいたようだ。
ただの家出ではなさそうだ。


理由を聞いて良いのかわからない。



また、お互い気まずい空気が流れた。



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