乾いた空
第1章 一章
川の水はいつでも冷たい。
今は春?夏?秋?冬?
何月かも分からなくなっていたが、何日かは分かる。
それは依頼が"何日に来てくれ。"と言われることが多かったからだ。
半分に切ったレモンを10個ぐらいビニールネットに入れ束にして体を洗っていたら、
更に上流から何かが流れてくる。
初めは遠いので流木に見える。
次第に近くまで流れてくるにつれ、
ゴミ?
動物?
いや、違う。
自分のところに流れてきたのは
高校生ぐらいの少女だった。
何故か少女を引き上げ、脈を数えて心臓の鼓動を確かめたら気は失っていたが、生きていた。