永久の国のアリス
第1章 おいでませ永久の国!
「ラスト1つ!420円、はいちょうど頂きます。包みは紙でよろしいでしょうか?」
「はい」
「ありがとうございました、またお越しくださいませー」
いやはやラスト1つとは壮絶なる人気であるトマトシュークリーム略してトマッシュ。
甘くて酸っぱいざらりとした舌触りも堪らなくいい、毎日食べれるね。
ちっ、信号は赤...このケーキ屋の信号って長いんだよね。
食べ終わったし、この信号待ちは酷くつまらない。
日が暮れて影がのび、直に夜が始まりを迎え昼が終わる。
信号が変わり青になると鳴るとうりゃんせのメロディが街を寂しく見せる。
数が減った電信柱の電線を烏が停まり、それを緩に揺らす。
カァカァと鳴き再び飛び立つ瞬間刹那、ボタン式信号の横に人が現れる。
花柄のチュニック、フリルのパニエが風に揺らされる女の子、西園寺遊妃だ。
話しかけるべきだろうか?体裁を考えれば久しく会うならば。
「西園寺」
僕が声をかけると酷く驚いた顔をして慌てて流れていた涙を拭う。
僕は声をかけて失敗をした、彼女は泣いていたのだ。
しかも足元には故人に捧げる菊の花がいくつか置かれている。
もしかしたら彼女の大切な人が亡くなったのかもしれないと気づいた僕は苦虫を潰したように歯を噛み締めた。
「はい」
「ありがとうございました、またお越しくださいませー」
いやはやラスト1つとは壮絶なる人気であるトマトシュークリーム略してトマッシュ。
甘くて酸っぱいざらりとした舌触りも堪らなくいい、毎日食べれるね。
ちっ、信号は赤...このケーキ屋の信号って長いんだよね。
食べ終わったし、この信号待ちは酷くつまらない。
日が暮れて影がのび、直に夜が始まりを迎え昼が終わる。
信号が変わり青になると鳴るとうりゃんせのメロディが街を寂しく見せる。
数が減った電信柱の電線を烏が停まり、それを緩に揺らす。
カァカァと鳴き再び飛び立つ瞬間刹那、ボタン式信号の横に人が現れる。
花柄のチュニック、フリルのパニエが風に揺らされる女の子、西園寺遊妃だ。
話しかけるべきだろうか?体裁を考えれば久しく会うならば。
「西園寺」
僕が声をかけると酷く驚いた顔をして慌てて流れていた涙を拭う。
僕は声をかけて失敗をした、彼女は泣いていたのだ。
しかも足元には故人に捧げる菊の花がいくつか置かれている。
もしかしたら彼女の大切な人が亡くなったのかもしれないと気づいた僕は苦虫を潰したように歯を噛み締めた。