貧乳ヒメと書かない作家
第17章 ナイト
「渡来野さん?!」
千春は愕然とした。
「渡来野さんが桐生先生を脅してたの?」
松田が頷く。
「とにかく、桐生先生を止めないと!」
千春が駆け寄ろうとすると松田が腕を掴んで制した。
「もう少し様子を見てみましょう」
「えぇっ?」
「先生はこういう経験をしなくてはいけないです。いつも逃げてばかりで。
ホテル暮らしになったのも、結局逃げ出したんです。現実から目を背けて。
犯人は…渡来野さんだって桐生先生はわかってたんですからその時に蹴りをつけるべきだったんです。
名前を変えて出版したのもそういう手前なんでしょうし。
僕はチャンスだと思っています。成長のための」
「松田さん…」
「先生がすてねこを拾った時だって、ホテルマンの人に注意されるまで僕にも内緒でかいつづけてたし、
僕が風邪ひいたとき、朝まで濡れタオル替えてくれたり、看病してくれましたし。
先生は感情表現が下手なだけでああ見えても、悪気はないんですよ」
「松田さん…」
そうだったんだ。
なのにあたしったら、誤解して、あんなことまで…。
「それに…」
松田が付け加えた。
「運が良ければ
修羅場がみれるかもしれないですしね」
松田の眼鏡が怪しく光った。
ま、松田さん…?
千春は愕然とした。
「渡来野さんが桐生先生を脅してたの?」
松田が頷く。
「とにかく、桐生先生を止めないと!」
千春が駆け寄ろうとすると松田が腕を掴んで制した。
「もう少し様子を見てみましょう」
「えぇっ?」
「先生はこういう経験をしなくてはいけないです。いつも逃げてばかりで。
ホテル暮らしになったのも、結局逃げ出したんです。現実から目を背けて。
犯人は…渡来野さんだって桐生先生はわかってたんですからその時に蹴りをつけるべきだったんです。
名前を変えて出版したのもそういう手前なんでしょうし。
僕はチャンスだと思っています。成長のための」
「松田さん…」
「先生がすてねこを拾った時だって、ホテルマンの人に注意されるまで僕にも内緒でかいつづけてたし、
僕が風邪ひいたとき、朝まで濡れタオル替えてくれたり、看病してくれましたし。
先生は感情表現が下手なだけでああ見えても、悪気はないんですよ」
「松田さん…」
そうだったんだ。
なのにあたしったら、誤解して、あんなことまで…。
「それに…」
松田が付け加えた。
「運が良ければ
修羅場がみれるかもしれないですしね」
松田の眼鏡が怪しく光った。
ま、松田さん…?