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貧乳ヒメと書かない作家

第19章 ホントの気持ち

返事?
返事ってなんだよ。

「だから…


俺は


千春のこと


好き…だよ」


「本当に?」
桐生がそっぽ向いて全然こっちを見ない様子からして明らかなのだが、
聞かずにはいられなかった。


「…あぁ」

だって、


あたしなんて、
会う前からすでに桐生先生のこと好きだったんだもん。


千春は顔を合わせたくないばっかりに、立ち上がって桐生の胸に飛びこんだ。


「っ!
あたしも!」

千春は桐生の背中に回した手にぎゅっと思いを込めた。

「千春…」

桐生もそれに答えるようにキュッと抱き締めた。

桐生の独特の匂いがする。

桐生の心臓から、
とくとくと血の流れる鼓動を感じる。


優しい体温。


それら全部、桐生先生があたしを受け入れてくれたと教えてくれてるみたい。


あぁ



あたし




今とっても幸せだ。



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