貧乳ヒメと書かない作家
第22章 とある奇策
「…というわけで」
松田が編集長に言った。
得意気に見えないように表情をいつもどおりにしておくのが大変だ。
「共同制作の方は両先生方と担当者の渡来野さんからも快諾して貰いました」
「やったじゃないか」
編集長の顔色は変わらなかったが髭をさすっているこの行動が、
喜んで居るときの癖だということを松田は見抜いていた。
「編集長、そこで一つ提案があるのですが」
それは松田が考えたものだった。
「取材として旅費を頂いてもよろしいですか?」
急な申し出に編集長は面食らった顔をしていたが、
「…まぁそれは構わんが、松田、お前に言わなきゃならないことがあるんだか」
「はぁ」
松田が編集長に言った。
得意気に見えないように表情をいつもどおりにしておくのが大変だ。
「共同制作の方は両先生方と担当者の渡来野さんからも快諾して貰いました」
「やったじゃないか」
編集長の顔色は変わらなかったが髭をさすっているこの行動が、
喜んで居るときの癖だということを松田は見抜いていた。
「編集長、そこで一つ提案があるのですが」
それは松田が考えたものだった。
「取材として旅費を頂いてもよろしいですか?」
急な申し出に編集長は面食らった顔をしていたが、
「…まぁそれは構わんが、松田、お前に言わなきゃならないことがあるんだか」
「はぁ」