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貧乳ヒメと書かない作家

第22章 とある奇策

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「松田、お前実はすげぇ頭いいんじゃねぇの?一体どこの出の回し者だよ」

桐生が多少の皮肉を込めて言った。



「取材を兼ねたWデート的旅行なんて、普通考えねぇよ」


「僕は一応、椎応大学出ですよ」

松田が苦笑いしながら答えた。

「どこだよ、それ…」


「東京の…いえ、知らないのならいいんです」

「?」





ガタンゴトン…

「私電車旅行なんて久しぶりだわぁ。ねぇ、とらちゃん」

白いワンピースに長髪を軽くウェーブさせた如月が嬉しそうに言った。
「そうだな」

私服姿の渡来野は如月のであろう、やけに大きなカバンを3つ4つ持たされていた。
でもクールな表情で疲労を感じさせなかった。

「お、着いたな。

千春行くぞ」

千春は差し出された桐生の手をぎゅっと絡めた。

「うん!」

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