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貧乳ヒメと書かない作家

第9章 知らない女

桐生は咳払いして言った。


「とにかくその話は受けないからそう伝えといてよ」

「そこをなんとかなりませんか?」


「そう言われてもなぁ…」

桐生はチラッと千春の方をみた。


千春は資料に目を通しており、桐生の視線にはきがつかなかった。


「とにかく今はまだ終わってないのがあるから無理だよ。

なんとか理由つけてごまかしといてよ」


松田は困った表情。

「編集長にどうしてもいい返事もらえって言われてるんですよ」


「うーん…千春はどう思う?」

桐生が聞いた。

「え?えー…。それだけ有名な漫画家さんなら先生にもいい影響ありそうですし、いいんじゃないですか?」


「千春、手伝ってくれるか?」

なんだか浮かない表情の桐生に千春は

「もちろんですよ」
と笑顔で答えた。


その時、
松田の瞳がきらきらと輝いていた。





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