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貧乳ヒメと書かない作家

第11章 追求する本能

松田は事務所の駐車場に車を停めた。

「あれ」

ふと事務所のドアに目をやると如月が立っているのが見えた。

車のドアを開けて一歩外へ出ると、蒸し暑く湿った空気が顔を撫でる。松田の眼鏡がうっすらと曇った。

曇りガラスの向こうがわに如月が見える。後ろから玄関の光がぼんやりと差して、松田には特殊効果の入った女神の映像のようにみえた。

「如月先生!待っててくれたんですか?女性一人で危ないですよ!」



「ごめんなさい、でも待ちきれなくて…」


やや上目遣いで不安そうな表情をしていた。
松田はつい、それに見とれてしまう。


「では、中に来て話しますので…」


松田は慌ててそれに付いて行った。



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