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貧乳ヒメと書かない作家

第2章 ライタる

千春は気をとりなおして、桐生の座るソファの横に立つと

「とりあえずすすみぐあいを教えて頂けますか…?」
桐生はそれを聞いてため息をついた。

そして急に眉根を寄せ、頭を抱える。

「それより、さぁ…」


しばらく沈黙が続く。

千春はもしかしたら、怒鳴ったことを怒られるのかと、泣きそうな感情を押し殺した。まさか入社1日目でクビなんてね。

お母さんはなんて言うかなぁ。生活費送るよとか言っといて、即就職浪人…か。



桐生は重い口を開いた。

「字かくの疲れちゃった」

と、さっきの真剣さはどこへやら、ペロッと舌をだす。

千春はすぐにあんな心配した自分が馬鹿だったと悟った。



「なぁ、俺が言うから文字にしてよ。簡単だろ?内容は固まってんだけどさ」


「はぁ…なんでまたそんな…」

そう言いかけて、でもかいてくれるにこしたことないかなと思い直す。

「じゃあ、いいですよ」

「なんだよ。゛じゃあ゛って」
と桐生はむくれる。

「いえいえ、おきになさらず!」

千春は原稿用紙とペンを持った。

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