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素直になろうよ

第10章 これを諦めたら楽になるのかな

明日は大晦日を控え、年末の身のふりをどうしようかと考えていた時。


テーブルの上の携帯が突然鳴った。
ディスプレイには母親の名前。

ああ、帰って来いって話かな。姉貴も帰るっていってたし。

ふぅと、大きくため息をついて、電話に出た。








電話を切って、携帯を放り出して。

それから拳を握りしめた。


胸の奥のもっと奥の方がチリチリと焼けているようだ。

呼吸もうまくできない。

涙があとから後からこぼれ、床に水溜りを作っていく。



やっぱりこの恋を手放そうと決めた。

そう。



俺は決めてしまった。

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