テキストサイズ

素直になろうよ

第10章 これを諦めたら楽になるのかな

もう、後戻りできないところまで自分を追いやってしまおう。



「う、あぁ・・!うっ」

初めて、声を出して泣いた。


自分が立っているのか、座っているのかよくわからない。

胸の痛みが酷くて、このまま死んでしまうんじゃないかと思った。




どれくらい泣いていたのか。

泣き疲れて、声も枯れて、顔をあげた。



全てが。


灰色に見えた。


今在る世界から、色が抜けてしまったようだった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ