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そんな中、加瀬宮だけは一言も口をきかず、ただ目の前に置かれた酒を静かに舐めていた。



「話が飛びすぎだ。結婚なんかしてねえよ。恋愛に興味ないわけないだろう」



ちらりと加瀬宮がこちらを見た、ような気がした。




「ええ！じゃぁ、課長好きな人いるんですか？」


「そりゃ・・」


「いるんですか？！じゃぁ陰で泣く女の子いっぱいいるなぁ」


「俺の話はもういいだろう？」


「良くないですよ！かなり重要ですよ、この議題は！課長の好きな人ってどんな人ですか？」




一瞬答えに詰まる。


加瀬宮がこっちを見ているような気がする。