好きだって?
第3章 冷戦
「…ふぅ~っ!
やっと片づいたぁっ!」
「…お疲れ様、やっとだね」
あの事があってから三ヶ月ほど過ぎた今、
俺はすっかり気持ちを切り替えて毎日を過ごしていた。
今は残業を終えた所だ
オフィスには俺と晋の二人しかいない。
「晋も手伝ってくれてサンキューなっ!」
「…どういたしまして」
「あ、明日休みなんだしさ、久々にどっか飲みに行かねえ?」
「…酒、止めるって約束忘れたのかい?」
晋は俺を少し睨みつけて言う。
そうだった、あの後酒は止めるって約束したんだった…
でもさぁ、久々、三ヶ月も我慢したんだからいいじゃねえか、
「…そ、そうだけどさぁ…晋がいてくれるから大丈夫だろ」
「…またそうやって気を抜く…それも狭山の悪い癖だよ?
もし俺が酔ったお前を襲ったら?
そんな事考えたことあるかい?」
「ない」
「…だろうね」
「だって、晋だし」
「…は?」
「…疑う必要なくね?
信用してるから」
「…っ」
「…晋?」
晋が眉をひそめて、悲しい顔をする。
「…どうした?」