好きだって?
第1章 間違い
「……よし、」
俺は覚悟を決めた。
謝ろう、謝って謝り抜いて許してもらおう
それにこの人も見ず知らずの男と寝るぐらいだし、すぐに許して貰えるだろう、
俺は、間違いを犯してしまった相手の頭から被っているシーツをそーっとめくった。
「…あのーっ、すみま…」
えっ?
俺は言葉を失った。
隣でスヤスヤ寝息を立てていたのは野郎、俺と同じ性別の野郎だったから。
待て待て待て待て待て待て待て待て待て待てっ!
何で!?
何でだよ!!
何で男がっ!
まさかっ、俺はこいつと…
いやー、さすがにそんなことはないだろう、いくら酔っていたとしても…
男か女かぐらい分かる!
じゃあ何でこいつは俺と同じく裸で、同じベッドで眠っているんだ?
やっぱり、やっちまったのか…
しょうがない、それは認めるとしよう
だがこいつと会話をするなんて気まずすぎる、
こいつが目を覚まさないうちに帰ってしまおう。
俺はそっとベッドから降りると、こいつがたたんで置いてくれたのであろう服を手に取った。
「…ん、なぁに?」
すると背後から少しかすれた爽やかな声が投げられたら。
「っ!」
起きたぁぁぁぁぁぁあああっ!!!!