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第4章 過去

ー和馬sideー

俺には忘れられない女がいる。
2年前の事だ。

新しいメイドとして入ってきた女がいた。
年は母親よりももっとずっと若い。といっても俺に母親はいないけど。
結婚はしてるのかとか、彼氏はいるのかとか、いろいろ聞いたが教えてはくれなかった。

親父の専属メイドとして入ってきたので俺も無理には近づかなかった。

その時の俺は受験生。
別に高校なんてどこでもよかった。
頭はそこそこいいし、勉強はしなくてもできる。
女だって黙ってても寄ってくるし、ほしいものは何でも手に入る。

でも、あのメイド…ゆりかさんは違った。

本名は違うらしい。
色々あるみたいで、教えてはくれなかった。

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