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タイトルはまだ未定

第4章 過去

そして彼女は一か月後に消えた。

「くそっ。くそっ。なんでだよっ。こんなの初めてなのにっ」

ぼっちゃんはきっと初恋だったのであろう。
でも本人は気づいていないみたいだ。

今まで自分のほしいものはなんでも手に入れてきた。
そんなぼっちゃんにとって一番手に入れたかったモノが手に入らないのは屈辱的だ。

「ぼっちゃん、それが、恋です。」

「はぁ?ひむろん、何いってるの?恋って何?俺はただ、ゆりかさんをそばに置いておきたかっただけだよ?」

「その感情が恋です。恋というのはその相手を自分のそばに置いておきたい。大切にしたい。ほかの誰にも渡したくないと思うものなのです。」

「わけわかんねー。女なんてヤるためにあるもんだろ?」

「じゃぁ、ゆりかさんが、もし、違う男と行為をしていたらどう思いますか?」

「嫌だ。親父としていたところを見たときは死にそうだった。」

「それですよ。」

「はぁ???もー、わけわかんねえ。」

きっと、わかるときが来ますよ、ぼっちゃん。

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