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タイトルはまだ未定

第6章 離ればなれ

「とりあえず引き取るわ。氷室さん、りんちゃんの荷物うちまで届けておいて。」

「承知しました。」

「おい、氷室!!!!!」

2人は中へ入って行った。

「さ、帰ろ?りんちゃん!」

「やだよ…」

「だめ。帰るの。じゃないとまま、死んじゃう。」

昔からこれが口癖。

まま、死んじゃう。


この言葉で私は動いてきた。
でも今は違う。

「じゃあ勝手に死ねばいいでしょ!?
あたしの人生あんたのせいでむちゃくちゃ!!!!」

「それはこっちのセリフよ。」

え…?

「あんたを産んだから母親の仕事しなきゃいけなくなったし、金が飛んでばっかり。あたしは一人で自由に生きたかったの。」

「ふざけないでよ!?あんたが母親らしい事してると思ってるわけ!?笑わせんな!!」

「はぁー。一応ね、学校のお金払ってんの私なの。わかる?……早くして。帰るよ。」


この日の母の口調はいつもと違っていた。
私並みのキツさだった。

絶対子供にいっちゃいけないような言葉までぽんぽん飛んでくる。
この人は本当に最低だ。

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