テキストサイズ

永遠(トワ)に愛す

第3章 …運命(サダメ)…

 
 
 
「響夜様
 今までどこに―――」  
 
 
早朝…
意識のないりんを、お姫様だっこしたまま屋敷に戻って来た響夜に、シンは少し呆れた様子で近づいた。
 
 
 
「デートだ」
 
「響夜様
 昨晩‥麗華様からパー ティーをするという電 話がありました」
 
「いつだ」
 
「明日の夜9時からです …それで‥会場はこの 屋敷でしたいと…」
 
 
 
その一言に、響夜は目つきを鋭くさせ浅い溜め息をついた。
 
 
 
「りんを寝かせてくる
 話しはそれからだ」
 
「わかりました」
 
 
 
部屋へ向かう響夜に軽く頭を下げた後、その背中を静かに見つめた‥‥
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「――で…
 なんでここでなんだ? 」
 
 
 
書斎で話し込む、響夜とシン‥‥
 
 
 
「十分な広さと…何か考 えがあるのではないか と…」
 
「考え?」
 
「女の勘は恐ろしいです ね
 …多分…
 他の女性の気配に気づ いたのでは?」
 
「勘‥か…
 まぁいい‥希望通りに しよう
 拒否して変に疑われて も面倒だ」
 
「りん様はどうなされる んですか?」
 
「終わるまで部屋にいて もらう」
 
「そう‥ですか
 響夜様…あまり言いた くないのですが…
 このような生活‥長続 きしないと思います
 
 いずれりん様のことが バレてしまい
 りん様は始末されて… 」
 
「そうならないように細 心の注意をはらってい る
 どんなことがあっても りんを手放すつもりは ない」
 
「…そうですか
 私は…その先に何があ ろうとも響夜様に従い ます」
 
 
 
 
 

ストーリーメニュー

TOPTOPへ