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永遠(トワ)に愛す

第4章 …想い…

 
 
 
「んんっ‥‥んっ‥‥」 
 
 
唇を塞いだまま、手は服を乱しながら胸に触れた‥‥
 
 
 
「あっ…やっ‥‥」
 
 流されちゃダメっっ
 わたしには響夜がっ… 
 
 
シンの胸板を力いっぱい押して抵抗するが、体はビクともせず‥その腕を押さえつけられてしまった。
 
 
 
「…私じゃ駄目ですか… ?」
 
 
 そんな‥悲しそうな目 で見つめないでっ…
 
「…わっ‥わたしが好き なのは…響夜‥です… だから‥シンさんの気 持ちには‥‥」
 
 
 
言いづらそうに目を逸らすりん…
 
 
 
「‥‥私は…りん様を諦 めることはできません それだけは‥覚えてお いて下さい…」
 
 
 
決意のこもった眼差しで見つめた後‥りんから離れ、脱ぎ捨ててあったYシャツと上着を拾い上げながら部屋を出て行った。
 
 
 
 びっくりし過ぎて‥頭 の中真っ白‥‥
 
 響夜が好きなのにっ
 シンさんにドキドキす る自分がいるっ…
 
 
 
りんは混乱した様子で、乱された服を押さえながら天井を見つめ続けた――――……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「響夜様
 夕べはお出迎えに行か なくて申し訳ありませ ん」
 
 
 
書斎…
ディスクに座って作業をしている響夜と、机を挟んで頭を軽く下げているシン…
 
 
 
「理由は知ってる」
 
「りん様は
 昨日の朝から熱があり ました
 少し‥無理をさせ過ぎ ているのでは?
 私なら
 もっとりん様を大切に できます」
 
「それなら奪ってみろ」 
「そのつもりです」
 
 
 
響夜とシンは、それ以上何も言うことなく静かに睨み合った―――……  
 
 
 
 

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