
永遠(トワ)に愛す
第5章 …命を狙う者・守る者…
食堂では、シンが用意した朝食を食べているりんの姿があり‥その隣にはシンが座っていた。
あんなことの後で‥気 まず過ぎる…
響夜‥また出掛けたの かな…?
探したけどどこにもい なかったし‥‥
「味はどうですか?」
「はっはいっ‥えーと… お‥おいしいですっ 」
挙動不審なりんに、シンは優しく微笑み‥頬にそっと触れた…
「そんな反応されたら
また襲いたくなってし まします」
あっ…
「かっ‥からかわないで 下さいっ…」
「からかってなんかいま せん」
愛おしそうに見つめるシン…
りんは顔を真っ赤にさせ、俯きながらパンを頬張った。
そういえば‥響夜が言 ってた男同士の問題っ て…
このことだよね…
心配いらないって‥わ たしも関係あるよね…
「‥‥あの…
響夜は‥今日も出掛け たんですか…?」
「今は書斎にいると思い ますが…
気になるんですか?」
「えっ‥まぁ‥‥」
屋敷にいる時はいつも 一緒なのに‥‥
朝のこと怒って…
早く誤解を解かないと ‥‥
「響夜様のことを考えて るんですか?」
「えっ…」
「いえ…
今は‥私のことだけを 考えて欲しいと思った だけです…」
シンさん…
切なげに見つめるシンに、りんは少し困った素振りを見せた後‥笑顔を浮かべ口を開いた―――
「わかりましたっ
今日のデザートはなに 作ったんですか?」
「あまり自信はないです が…
ガトーショコラを焼い てみました」
「ケーキ大好きです♪
そういえば‥なんでシ ンさんも響夜も
料理作れるんですか? ヴァンパイアってご飯 食べないですよね?」
「簡単です
あなたのために
独学で料理の勉強をし たんです
響夜様は8年前から… 私は‥りん様がこの屋 敷に来てから…」
「そうだったんだ‥‥」
響夜もシンさんも‥わ たしのために‥‥
