
永遠(トワ)に愛す
第5章 …命を狙う者・守る者…
「私はまだまだです
りん様のこと‥もっと いろいろ知りたいと思 っています」
「えっ…は‥はい…」
そんなに見つめられる と恥ずかしいし困っち ゃう
シンさんって‥ハーフ っていうのもあると思 うけど
すごい綺麗…っていう か美しいよね
響夜もだし…つくづく なんでわたしなのかっ て思っちゃう…
もっとキレイな人たく さんいるのに‥‥
朝食を済ませたりんは、書斎がある部屋の前で立ち尽くしていた。
響夜いるかな…
なんか‥入りづらい…
意を決してドアに手を掛け、恐る恐る中へ入った…が…響夜の姿はどこにもなかった。
確かにシンさん‥書斎 にいるって…
もしかして‥避けられ てる…?
…そんなわけないよね ‥‥
その夜…
「りん様‥失礼します」
ノックもせず、突然シンが部屋に入ってくる姿があり…
ベッドで寝そべっていたりんは、慌てて起き上がりベッドの端に座った。
「どっどうしたんですか っ?」
「ちょっとした事件があ りまして
私と響夜様はこれから 出掛けないといけない んですが…
りん様ひとりになって しまうので
戻るまでこの部屋で待 つようにと響夜様が… 」
「え…はい…」
事件ってなんだろう…
「何か気配があっても
私達じゃなかったらド アを開けてはいけませ んよ
すみません‥もう行か ないといけないので」
「え‥あの…」
止める間もなく、シンはそそくさと部屋を出て行ってしまった。
誰かがここに来るかも しれないってこと…? …まぁ…
わたしがここで住んで るって他のヴァンパイ アに知られたらまずい しね
…結局…今日一日響夜 に会えなかったなぁ… もう‥わたしのこと嫌 いになって‥‥
「広すぎて探し出すのに 時間かかるぞっ」
っ!?
誰っ…!?
ドアの向こうから聞こえてきた聞き慣れない男の声に、りんは怯えた様子でそのまま固まってしまった。
