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永遠(トワ)に愛す

第5章 …命を狙う者・守る者…

 
 
 
「…んっ‥‥」
 
 
 
差し込んできた日差しに、りんは眩しそうに目を覚まし‥響夜とシンの心配しきった顔が飛び込んできた。
 
 
 
「やっと目が覚めました ね」
 
「…シンさん…響夜‥‥ わたし‥助かったの… ?」
 
「ああ
 一週間も眠ったままで もう目を覚まさないか と思った…
 もう少し早く助けに来 ていれば
 お前をこんな目に…」 
「…麗華さんは‥どうな ったの…?」
 
「‥‥‥俺が殺した」
 
 
 っ!?
 
「えっ…?
 だって麗華さんは響夜 の―――」
 
「あいつを生かしておけ ば
 またお前を殺そうとし て来る
 俺は…
 お前を選んだんだ」
 
「でもっ…麗華さんはっ 響夜のこと…」
 
 愛してる人に殺される なんて…
 悲しすぎるっっ…
 
 
 
りんの目から涙が溢れ…シンはそっとハンカチで優しく拭った‥‥
 
 
 
「りん様は優しいですね …
 殺されかけたのに‥殺 そうとした麗華様の死 を悲しむなんて‥‥」 
「だってっ…だってっ… …うっ‥‥ぐすっ‥‥ 」
 わたしがいなかったら 麗華さんは死なずにっ ‥‥
 
「りん…」
 
 
 
響夜は覆い被さるように抱きしめ‥耳元に唇を寄せた‥‥
 
 
 
「そんなに自分を責める な…
 俺が‥麗華を愛してや れなかったせいでこう なったんだ…」
 
「響夜ぁ――っ…ぐすっ ‥‥」
 
 
 
 
 
 
 
 でも‥この麗華さんの 死で…
 わたしの存在を知られ てしまったことに
 この時のわたしには
 気づく余裕がなかった ――――……
 
 
 
 
 
 
 

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