
永遠(トワ)に愛す
第6章 …ヴァンパイアの王…
脱衣室…
血に染まってボロボロになったワンピースのパジャマを脱ぐ、りんの姿があった。
あの後…
響夜から‥どうやって わたしが助かったのか 説明してくれた…
全身を映す鏡の前に立ち、穴が開いていた腹をマジマジと見つめ‥恐る恐る触れた‥‥
確かに‥麗華さんの手 で…
今は跡形もなくキレイ に治ってる…
すごいとしか言いよう がない―――‥‥
「りん…」
「きょっ響夜っ!
どっ‥どうしたのっ! ?」
突然脱衣室に入ってきた響夜に、りんはとっさにバスタオルで体を隠した。
「体の具合が気になった から」
「もっ‥もう大丈夫っ 傷も塞がって――」
あたふたするりんなどお構いなしに、強引にバスタオルを奪い‥傷があった箇所を見つめた。
「もっもういいっ?」
すっっごく恥ずかしい
「ああ
他に‥なにか変わった ことはないか?」
「なっなにもないよっ わたし‥お風呂に入る からっ」
りんは顔を真っ赤にさせて、逃げるように浴室へダッシュした。
びっくりしたぁ~…
…響夜‥なんかすごく 心配してたなぁ‥‥
まあ‥お腹に穴開いて たし…
一週間も眠ってたみた いだし心配もするか…
「りん様の様子はどうで した?」
響夜の戻った書斎では、シンとなにやら話し込んでいた。
「傷は完治していた
体の具合もいいみたい だ」
「そうですか
ひとまず安心ですね」
「ああ
問題は‥麗華の死だ… 」
「もう全てのヴァンパイ ア達に知られていると 思います
…もちろん榎奈目様に も‥‥」
「りんのことはもう隠し 通せないな
俺が‥麗華を殺したこ とも…」
「どんなことがあっても 私は響夜様に従います それが‥榎奈目様を裏 切ることになっても ―――‥‥」
