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プリンセスを護衛

第61章 2年生の物語

明希は迷わず背後の金網を身軽に飛び越えた。

「水野、こっちだ!」

明希は星川に声が聞こえないように大樹に声を掛けた。
大樹は明希に倣って同じように金網を飛び越えると同時に走り出した。
と同時に星川がこちらに気付いた。

「うわっ!ヤバイ!」

その瞬間、明希は気付いた。
星川が握っているもの。
駐車場の隙間から入ってくる日の光に反射してそれはギラギラと鈍く輝いた。

ナイフだ。

明希も大樹も察した。
星川は2人に危害を加えるつもりであることを。

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