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プリンセスを護衛

第65章 美憂のわがまま

美憂はわがままプリンセスだ。
しかし、自覚はしているらしい。
優馬にそれが分かったのはつい最近、花見騒動から1ヶ月後のことだった。

「ねえ、優馬、私のわがまま聞いてくれる?」

「は?」

いつもわがままを聞いてやっているが、美憂がこんな風に前置きするのはもしかしたら始めてかも知れない。  

「何だ?いきなり?」

「私のわがままなのは分かってるわ。それでさ聞いてくれる?」

優馬は少し考える仕草をして言った。

「内容による。」

「あのね…」

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