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プリンセスを護衛

第65章 美憂のわがまま

相手が一歩踏み出した瞬間、優馬の目が獲物を捕らえた肉食獣の如く輝いた。
俊は何度か彼のこの目を見たことがある。
優馬の目に宿す輝きにはいろいろな種類がある。
星の輝きは喜び、雨粒の輝きは哀しみ、太陽の輝きは楽しさ。炎の輝きは…怒り。
しかし目に感情をうつす彼のの目に何もうつらないことがあった。
虚ろな目。
俊はハッとした。
炎の目をした優馬の目は次の瞬間、何もうつしてなかった。
(何があった?)

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