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私とキミの恋愛事情

第3章 兄と私…


「た、ただいま。……お兄ちゃんも…おかえりなさい」
「ただいま」

何故。
あんな行為があったのに、お兄ちゃんは普通でいられるのだろう。
私はこんなに…意識しちゃってるのに

「そういえば愛衣。英語のテスト…60点だったらしいな。」

お父さんが少しいつもより低いトーンで言う。
ある意味怖い…。

「えぇ…うん…あはは」

笑って誤魔化せ
って前に光が言ってた気がするから
私は笑っておく。

「…笑い事じゃないぞ。」
「ごめんなさい…」
反省。
次からは笑ってはいけない、っと。

「皐はできたのにな。」

あ、皐はお兄ちゃんの名前。
篠原 皐(しのはら さつき)
かっこよくて結構モテモテで勉強もスポーツもできる、自慢のお兄ちゃん。

「皐」
「何ー?」
お父さんがお兄ちゃんの名前を呼ぶ。
そして…

「愛衣に勉強教えてやれ」
「うーい」

簡単に返事してるけどお兄ちゃん…!?
あんな事あったのに…。
……お兄ちゃんは気にしてないのだろうか。

それとも私が気にしすぎなのだろうか

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