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風紀委員会委員長、視死萌イアム!

第2章 生徒会

〜放課後〜



「で、俺は委員長だけを呼んだはずなんだけど?」



「私がお願いしたんです。どうしてもついてきて欲しいと。」



放課後会長に呼び出された私は帰りのHRが終わったあと真っ先に生徒会室に向かった。生徒会には男子しかおらず、私がある理由で男子の中に女子一人という空間に耐えられなかったのだ。だから玲那と恵理奈についてきてもらったのだ。



「…ふーん。ま、いいけどね。
今日委員長を呼び出したのは委員長に苦情を伝える為だ。複数の男子生徒から委員長のやり方は無理矢理だと言われた。」



「私は間違ったことはしていません。」



「確かに風紀委員なんだから規律を取り締まるのが仕事だ。けど委員長のやり方は野蛮すぎるよ。要求に応じなかったら技をかけるんだって?」



「…それは否定しません。
ですが、今のたるんだ男子達を更生させるにはそれぐらいやらないと「だから、その考えやめなよ。委員長だって女なんだから、ちょっとニコッて笑えばたいていの男子ならころっといっちゃうんじゃない?」



………話にならない。



「…私に女らしくしろと?」



「そこまでは言わないさ。委員長には委員長のスタンスがあるんだろうし。でも今やってるような対策じゃなくてもっと別の「私は。」



会長の言葉を遮る。さっきの仕返しだ。



「私が正しいと思ったことをやるだけです。失礼します。」



いいたいことだけをいって生徒会室を後にした。



「失礼しましたー!」



「失礼しました。」



私が動き出して二人もそれに応じた。生徒会室を出て完全に見えなくなった途端、恵理奈が奇声をあげた!



「くっはああああぁぁぁーー!
やっぱり瑛理会長かっくいぃーー!」



「かっこいい?あれのどこがだ?」



「ええー!?かっこいいじゃん!
瑛理会長!女子からは人気あるんだよ?
ルックスいいし、頭脳明晰だし、なによりあの優しい性格!」



恵理奈はこういう情報を集めるのが早く、
入学してから一週間で独自の情報網を作り上げた。
きっと彼女の人柄がいいおかげなのだろう。
しかし私は彼女のその情報に納得はできなかった。


「…そういう男ほど裏では何考えてんのか…」



「…イアムさん?」



「…いや、なんでもない。それより悪かったな。わざわざ付き合ってもらって。」

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