
この手を離さないで
第9章 第九章 幼なじみ
『陽、お待たせ。
んだよー辛気くさい顔してんな』
「…。」
『ったく、しぁねーな。
とりあえず、俺ん家いこーぜ。』
今気付いたけど、俺尚人に行くの初めてだな
以前よりも大きくなった背中を見つめながら尚人について歩いた
着いたのはちょっと古めのアパート
あいつ、こんなとこに住んでんのか?
ガチャ
『狭いけど、まぁゆっくりしてけよ
飲み物持ってくる』
尚人がいなくなった後あたりを見回す
ベッドにテーブルにテレビ…。
黒で統一された部屋には必要最低限の物しかないように見えた
