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この手を離さないで

第9章 第九章 幼なじみ




尚人は中学を卒業し、鳶職の仕事に就いた。


俺はというと、高校2年生になった。
もう友達がいない小学校の時とは違い、俺の周りは人で溢れていた。

何度か告白されたこともあったけど、彼女を作る気にはなれなかった…。


凄く充実している高校生活。
でも、やっぱり何かが足りない



高校の帰り道、俺は決まってある場所に向かう。


砂ぼこりと木材の山の中にあいつはいる。

頭にタオルを巻いて、汗だくになりながら楽しそうに仕事に生を出している



『あ、陽!
なんだよ、また来たのかよ。

高校生って暇だなー(笑)』



「尚人ー。
俺、お前いないと無理だわ


何か、毎日つまんねーの」



『はぁ?
お前何言ってんだよ。


ちょい待ってて、あと少しで仕事終わるから。』



尚人が走って行く。


俺、あいつに何言ってんだろ…。


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