テキストサイズ

優しくしないで

第10章 友情の取りこぼし



『剣…大丈夫…

太一は、親友だった


大丈夫……。』





強く抱きしめると…剣が小さく感じた…




ああ…
私たちは、こうやって…

太一を感じるしか…

出来ないのかな?





『剣…大丈夫…大丈夫…』



大丈夫…



何が……?




でも、大丈夫………





私に…言い聞かせている…










大丈夫……






沢山…後悔するから…




これから…沢山罰を…






受けるから…









剣を…救って…








太一……剣は…







親友でしょ?






救ってあげて…






私は、
剣の頭に…キスをした…




うずくまる剣はピクンと…

少しだけビックリして…





泣き腫らした目を見開き…




私を見る…





『剣は…太一の親友だよ…これからも…きっと…』






「留美……」










大丈夫…友情は…



取りこぼしてない…





太一、…最後に…





剣を選ぶなんて、






正解だ






ストーリーメニュー

TOPTOPへ