優しくしないで
第11章 何もできない…一日
プルル…プルル…
剣を抱きしめる力が…ふっと軽くなる…
携帯に電話…
知らない着信…
ピッ…
『もしもし…』
「あ…もしもし?留美ちゃん?起きてた?俺……」
『仁さ…ん?』
「…番号…やっぱりまだ、入れてなかったか…
大丈夫?今…家の前まできてたけど…外の空気でも…って思って」
仁さんが心配して、電話をくれた…
『あ…解った…今、剣…同級生も一緒だけど。いいかな?』
「いいよ、話ししよう」
私は、電話を切り…
剣と抱き合っている状態に…少し…戸惑う
「留美…電話、昨日の?」
『うん…外にいるって』
「俺…外でまってるな…
今の留美の格好は…俺には刺激が強すぎだ…」
剣は顔を…赤くして、部屋をでていった
フッと鏡に写る自分を見て…
私も…顔を赤くした…
太一…にしか…見せたこと
なかったのに…
…今後…
この姿は…
誰にも見せることは…
ないだろう……
太一だけの体…
太一に愛された…
体…
私は…姿見を…ギュッと
抱いた…