優しくしないで
第11章 何もできない…一日
着替えて、外に出ると
仁さんと、剣が待っていた
『ごめん…待った?』
「いや?公園にでも行こうか?」
仁さんの優しい声に…
昨日の事を思い出す。
落ち着く声をしている…
私たち三人は近くの公園へ向かう…
「仁さんは…留美とは?」
「留美ちゃんとは…そ〜だな、彼女の美容師って言えばいいのかな?」
たまたま、昨日あのタイミングで声をかけたと、説明した…
気は動転していた…
あの時、仁さんが声をかけてくれていなかったら…
私は…
どうなっていたのかな…
あのまま…
消えていたかもしれない…
太一を追い掛けて…
いたかな……?
『仁さん…今日は…?仕事…』
「今日は休み!定休日だ…」
沈黙が続く…
仕方がないことだけど…
「なぁ…太一君って、どんな男だったの?」
仁さんが…私たち二人に…
太一の事を聞いてきた…
トックン――――――…