優しくしないで
第4章 抱きたいだけ
太一・・・・・
太一が家の前にいた
『太一…どうしたの?』
軽くなった気持ちが…
ズシッと重くなった
「…メールも電話も出ないから…」
『あっ、ちょっと寄り道。太一こそ、練習は?』
私は家の玄関を鍵を差し込み開けた
「……留美…髪…切った?」
後ろから太一が…
髪を触った
『うん…カットモデルしてきた。』
「ふ〜ん…」
そう言うと…
髪に…唇を寄せてきた
『ちょっ…』
いつもなら逃げたりしないのに…
私の
気持ちを軽くしてくれた
仁さんの真剣な表情を思い出してしまった