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恋して桜!

第2章 井吹龍之介編

今日も仕事終わり!
「おーい、小鈴ー!」

パタパタ…小気味良く小鈴が勝手口から走ってくる
『龍之介さん、おかえりなさい。
お疲れ様。お腹空いたんでしょ?』

なんで分かるんだ…。
お風呂ですか?ご飯ですか?って聞くやり取りは、
うちにはあまりない。

小鈴と夫婦になる前から、俺の心を先読みされる事があったが
小鈴は俺の声色や顔色でなにが言いたいのか粗方わかるらしい。
これじゃ秘密なんて持てやしない…

『なに、全部お見通しだよなって顔してるの?今更でしょ?』
クスクスと小鈴が笑い
『ご飯の支度できたよ。食べましょ。』と俺を見て優しく微笑む。



こんな小鈴と夫婦になれた俺は幸せなんだなーとか、
こっそり言葉に出来ないような事を思ったりした。


『なに恥ずかしいこと考えてるの…照れるから。』

俺はまた小鈴の顔見てびっくりした。
エスパーか⁉ あ、この時代じゃ読心術って言うのか。

まぁ小鈴は照れつつ、嬉しそうだからイイとしておこう。

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