
女体化エッチ
第3章 寮
(あれ?いない…?)
声の主はどこかと探していると下の方から声がする
「どこ見てるのよ!ここよ!ここ!」
目線を下げると背の低い小学生くらいの可愛らしい女の子が弥生を見上げて…いや、睨んでいた
「あっ、ごめんなさい」
一歩下がって道を開ける
「全く、デカイ図体でボーッとしてないでよね」
捲し立てるように喋る雰囲気に圧倒されながらも尋ねる
「え~っと、小学生?お姉さんかお兄さんがここにいるの?」
「ハァ⁈なに言ってるのアンタ!私は高校生よ!高校二年生!」
またしても弥生をキッと睨み上げながら声を荒げる
「えっ?ごめんなさい!小っちゃくて可愛いからてっきり…」
「ハァ⁈さっきからなに?私に喧嘩でも売ってるの?アンタ一年生でしょ?先輩に向かってその態度?だいたいなんで制服着てるの⁈」
(こ…怖い…)
あまりの迫力に逃げ出してしまいそうになっていると寮の方から声が聞こえた
「莉緒、なにしてるの?」
「おね…陽子!こいつが私のこと小学生扱いしたのよ!」
莉緒と呼ばれた少女はいくぶん機嫌を直した様子で声の主に駆け寄って行った
「あらあらw」
陽子と呼ばれた声の主は落ち着いた雰囲気でそれを笑顔で聞いている
「あの、ごめんなさい…ここにきたばかりで、何もわからなくて…」
「いいのよw莉緒は小さくて可愛いから小学生に見えても仕方がないわよねえ」
そう言いながら陽子は莉緒の頭を撫でていた
また怒り出すのかと弥生が身構えていると意外にも莉緒は大人しく、むしろ顔を赤くして陽子のされるがままになっている
(なにあの態度の違い…)
「私は三年の一ノ瀬陽子、この子は二年生の新田莉緒。あなたは?」
「はい!今年から入学します立花弥生です。よろしくお願いします。」
「よろしくね弥生ちゃん。ところで、どうして制服を着ているの?」
「あっ、これは、その」
「ふふっ…まぁいいわ。莉緒共々仲良くしてね」
弥生が窮していると柔らかい微笑みを向けながらそう言った
「私は別に仲良くしたくなんてないわよ!」
莉緒がそう言うのを聞き流しながら弥生は陽子の笑顔に見惚れていた
